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「たーいーすーけー!行くぞー!」
外から頭の悪そうな声が聞こえると、飯田はバッグを持って外へ出た。
「お前な~、インターホンあるんだから外から呼ぶのやめろよな。近所迷惑だろ。」
「すまんすまん。それより、忘れ物ないか?俺、さっきから不安でよ~家出てここまでに5回も荷物全部取り出して確かめたよ。」
へらへらと話す顔は本当に頭が悪そうに見える。
まぁ、実際悪いのだが。
だが、この笑顔が人を癒す効果があるのか、どこか憎む事ができない人間だ。
明智亨(アケチ トオル)と飯田は幼稚園時代からの親友だ。
2人が通っている高校は入学試験で名前さえ書けば受かる、と言われる程のレベルの低い学校である。
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