ゲート

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人影は揺らめいていた。 (転移……しかも単体か。) シオンとシルファはその人影の脇を駆け抜けると影は形を成していく。 漆黒の髪はサラサラで肩まであり、 長いまつげは女性と見紛う程、 肌は病弱なまでに青白く、 マントに隠れているが長身で痩せ細り、 今にも倒れそうな男が目の前に現れた。 「ズレたか………」 その男は低い声で呟いた。 すると狼達の群れが追い付き、その男目掛けて一斉に飛び掛かった。 「危ないっ。」 シオンが叫ぶより早くシルファが叫んでいた。
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