魔法が使えない

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《学校に行かなくても…》 この言葉はシオンには大変魅力的であった。 妹の様に可愛がり、何年か前までは勉強も教えていたシルファが来年には同じ学年になる。 実はシオンのプライドは相当傷付いていた。 しかし魔力の全くないシオンには努力する事すら出来ず、目の前の現実は大空に浮かぶ雲の様に淀みなく、ただ流れていく。 《学校に行かなくても…》 この言葉をもう一度噛み締めた時、シオンは一つの決意をした。 そしてその日の夕食の時、シオンは母親に話をきりだした。
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