魔法が使えない

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「母さん…僕、来年旅に出ようと思うんだ」 ハンバーグを切りながらシオンは切り出した。 「どうしたの急に?」 母は怪訝そうな顔で尋ねる。 「来年、一年間時間があるからさ。 父さんを探しに行きたいんだ。 それに僕の魔力の事も何か解るかもしれないし…」 ハンバーグを口に頬張る。 いつもなら明るい母も今日は少し暗い感じに見える。 「そう…お父さんが居なくなって もう5年が経つわね。 連絡の一つも無いし、 何処で何やってんだか… でもねシオン? 魔法の使えない貴方が旅をする事がどれだけ大変か解る? 母さんは反対よ」
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