火竜の喉

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目の前に開けた部屋は、 壁に無数の穴が開いており、 奥には祭壇がある。 祭壇の上には柩のような物が安置されている。 「シルファ、油断するなよ。」 シオンは新しく手に入れた鋼の刀を抜く。 「しー君こそ、油断するなよ。」 シルファは怯える様子も無く、 強がってみせる。 両肩と胸、背中には先ほど詠唱を終えた魔法陣が浮いている。 ゆっくりと全神経を集中させ部屋の中に入る。 とりあえず気配は何も無い。 「当たりだとしたら、 やっぱ怪しいのはあれかな?」 シオンは刀で祭壇の方を差した。
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