火竜の喉

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「し、しー君?」 シルファはシオンの姿が消えてしまうと不安になり問い掛けた。 返事は……ない。 「しー君?、しー君?しーくーーんっ!!」 シルファは焦り、泣きそうになりながら叫んだ。 3週間で大分成長したが精神的にはまだまだシオンに依存しているようだ。 その時一瞬火喰虫の動きが止まった。 シオンを覆う黒い塊が上から崩れていった。 「ぷはっ……熱すぎ。死ぬかと思った。」 シオンの刀の先には一際デカイ火喰虫が刺さっていた。 火喰虫の群れは統率を失い散り散りに逃げていく。
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