魔法が使えない

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食事を終え二階の自分の部屋に戻る。 ベッドに横たわり天井を眺める。 ドキドキと高鳴る鼓動を隠しきれず、 腕には鳥肌が浮かぶ。 「あと一週間ちょっとか…」 不安もあるがシオンにはそれを吹き飛ばすくらいのワクワクがあった。 フェアリアードは形を変えていく世界。 常に新しい場所が現れ古い土地は消えていく。 まだ誰も踏み込んだことのない場所なんてざらにある。 「きっと父さんの手掛かりも見つかるさ! さて…と」 シオンは不意に起き上がり窓の方に歩いていった。 旅立つ前に報告しなければいけない相手がいたのだ。
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