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「璃緒、そろそろ起きなくていいの?」
階段の下でばあちゃんが呼んでる……。
「んー、あと5分……」
って、今日はそんな暇無いんだった。
俺はベッドから飛び起き、洗面所で顔を洗って台所の戸を開けた。
「ばあちゃん、おはよう」
「ああ、おはよう璃緒。ご飯の準備できてるよ」
「ありがとう。じゃあ、いただきます」
俺は急いでトーストとサラダを口に入れ、ばあちゃんに「ごちそうさま」と言ってから、洗面所に行って歯を磨いた。
それから、部屋に戻ってまだ着慣れない紺色のブレザーを着て、少し色素の薄い髪に付いた寝癖を直し、初めて使う鞄を持って家を出た。
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