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朝起きると、母は慌ただしく卒業式の支度をしていた。いつもは遅刻していくのだが、今日はそうもいかずに叩き起こされた。
皆和気靄々と卒業式の看板の前で写真を撮る親子、私たちも一応撮ることにしたが、今は時間が無く後回しにした。
保護者は体育館へと移動を始め、私も教室へと移った。教室に入るとまた罵詈雑言が聞こえてきたが、Yちゃんが手招きしてくれた。
最後のホームルームは呆気なく終わり、頼りない担任のお決まりの台詞も終わった。その言葉に感動したらしく、泣いている女子もいた。私はというと、この偽善の固まりを吐く先生や、苦悩の原因のクラスメイト達から離れたくて仕方なかった。
余談だが先生は私がイジメられているのを知っていて、何もしてくれなかった。私のクラスの仲間といったらYちゃんぐらいであった。
やっと話が終わり、私たちは廊下に並び会場へと入ることになった。
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