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卒業式が始まった、立ったり座ったりを繰り返すが私はそんなのうわの空だった。さっきの感触が忘れられなかった、ルンルン気分である。嬉しくって、言い返せた自分に酔っていた。
卒業ソングを歌って程よくみんな泣いたところで、卒業式が終わった。
終わった後、すがすがしかった。空は青かった気がする、それすら覚えていない。ともかく言い返せた、誰かに伝えたかった。でも伝えられなかった、私は周りがキラキラに見えた。最高だ。恐いものなんて無い。
帰りに卒業式の看板で写真を撮った、笑った。この上ないほどにんまりと。
家に帰って文集と卒業アルバムを捨てた。制服もすぐに脱いだ。
もう中学校に心残りなんか一つもなかった。
私は今日
忌々しい過去から
卒業した。
<END>
ねくすと後書き
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