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やっと授業が終わり、グダグダとした清掃も終了し、帰ることにした。
普段ならYちゃんとゲーセンに行くけど、一人じゃあまりにも辛いから行かないことにした。
みんな笑いながら自転車を乗って帰るのに、一人で帰ることが虚しくてたまらない。
当時私は家庭教師を祖父の家で雇っていた。そしてその日は家庭教師の日だった。
あまり勉強が好きじゃない私は、乗り気じゃなかったし、他人が、しかも男性が何よりもイヤだった。
祖父の家に向かっている途中、クラスの男子とその後輩が屯っていた。
恐い
本能的にそう悟ったが、そこを通らないと祖父の家に行けないのだ。私は何事もないようにそこを通り過ぎることにした。
何もない
きっと、絶対何もない
ぐっと息を止めて、奴らの横を通った。
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