猫とァタシ

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生地が水っぽいものだから、5~6枚焼いてもまだ残っていた。   お腹がすいていたァタシは焼くのをやめて、お皿の上に山積みになっているホットケーキまがいのものの上に、 マーガリンをたっぷり乗せた。       居間に戻って、 一応フォークを差してみたけどうまく食べれず、手掴みで頬張った。   全く美味しくはなかったと思う。 けど、次々とそれを口に運んだ。   頬張りながら なんだか涙が溢れて、 泣きながらそれを食べた。   美味しくないそれを食べながら、急にこみ上げてきた孤独感と寂しさに我慢できなくて、声をあげて泣いてみた。   けれど、何かが変わる訳ではなかった。   再び部屋の中にはテレビのニュースの音だけになった。   ァタシの横にはずっと猫が座っていた。
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