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「パパもママもやめてよ!私は二人とも仲良しでいて欲しいの!
どっちかなんて選べないの!パパとママも一緒にいて欲しいの!!」
私はそういい終わるかどうかも分からない刹那、
ママは全身を怒り一色に染めて、私の方へ歩いてきて…
その手を振り上げた
パンッ―――
少し遅れてやって来る頬の痛み。
今まで八つ当たりで叩かれることはあった。
でも
今のは今までのどれよりも一番痛かった。
「あんたまでママを苦しめるの!?この男と一緒に居るのはもう嫌なのよ!!
分かるでしょ!?泣いてないで何とか言いなさいよ!!」
再び振り上げられる手
パンッ―――
再び訪れる痛み…
その手は振り上げられ続け、私を痛めつける。
手だけじゃなくて、足までもが私を痛めつける。
痛い。怖い。嫌。
助けて!!!
パパ…パパ…
でもパパは、何事も無いように背を向けて椅子に座ってた。
どうして、なんで、私だけがこんな痛い思いをしなきゃいけないの?
ドウシテワタシダケガ、コンナニフコウナノ?
怒鳴りながら娘を暴行し続ける母親。
それを見向きもしない父親。
それらはずっと、母親の気の済むまで行われた。
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