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良樹の声に気付いて、店内からは見えない黒い暖簾のかかったカウンターの奥から人がでてきた。
「おはよ~~vv」
かなり伸太い声の持ち主、このバーのオーナー権店長のオカマさん『さくら』さんがハートをとばしながら挨拶してくれる。
さくらさんは亡くなった母親の親友で、昔から知っている。
広い肩幅をあらわにした綺麗なワイン色のファッションドレスで、髪の毛をアップにしていた。
さ「良ちゃん、早く着替えてちょーだい。」
さくらは良樹のバーテンの格好が可愛らしくて好きらしい。
良樹が着替えて準備が整ったところで、
さ「さっ店開けるわね。」
外側の扉のクローズの札をオープンに交換した。
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