プロローグ

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私はマリに提案した 「ねぇ、二人で彼を騙し返してみない? 彼、私があなたに電話するなんて、夢にも思って無いはずだから…」 「騙すって…どうやって?」 「どちらかが、ファミレスに彼を呼び出すのよ!彼が来た所に何食わぬ顔をしてもう一人があらわれる、彼どんな顔するか見てみたくない?」 「えっ?」 マリは驚いていた。 「じゃあさぁ…私もあなたも、彼の奥さんに直接会った事無いでしょ? 私は彼の家知ってるから…保険の外交員装って、彼が仕事の時間に奥さんの顔見にいかない?」 私の提案にマリは 「私は、そこまでして彼の事知りたくないから…」と言った。 「どうして?私にとって彼は絶対に手放したく無い人なのよ…あなたもそうじゃ無いの?あんな素敵な男はなかなか居ないわよ。私はあの人無しでは生きて行けないの! 彼は私の初めての人なのよ…ねぇ…協力してよ。同じ人を好きになった仲間じゃない…」 私はマリに食い下がった。 「ごめんなさい。そんな怖い事…出来ないから。」 と、その日は電話を切られた。
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