プロローグ

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そんなある日の出来事だ 彼は当時PHSしか持って無く 「嫁さんとの連絡用だし…俺もそろそろ携帯欲しいなぁ」と言っていた。 私は自分が携帯を買いたいと思っていたので、彼にお揃いの機種を私名義で渡した。 彼は自由になるお金も、あまり奥さんから渡されてなかったかし…私とのHot・lineとして使いたかったからだ。 私はこれで彼との繋がりが余計強い物になると信じていた。 私は毎月彼の分の明細書と発信番号通知を受取り、すべての電話番号をチェックした。 中に一つだけ私の知らない電話番号があった。 彼に問いただしてみても 「それは、飲み屋の姉ちゃんの番号だ…」としか教えてくれなかった。 私は不安でしかたなかった。 その事を会社の同僚に話したら 「電話して確かめればいいじゃない?」と言われた。 でも、私は電話する勇気がなかった。
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