立ち位置

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伊良湖岬まで、単調な道をひた走る。 信号も少なくなってきた。 何とも気持ちの良い流れ 日は、かなり傾き始めている。 丘陵地帯から、平坦な道になり… 断崖が見えてくると、伊良湖岬に近づく。 短いワインディングを越え、フェリー乗り場に着く頃にもうすぐ夕焼けのタイミングだ。 出来すぎなタイミング コンクリートを見たくなく、手前の砂浜まで戻る。 閉店間際の土産屋に、大あさりの看板。 店に近づき、声を掛ける。 「あさり、まだ焼けますか?」 おばちゃんは愛想良く「最後だから、サービスするよ」と、看板より二つ多く焼きだした。 夕焼けを眺め、暫し待つ。 「ありがとう」と一言かけ、代金を払う。 砂浜に向かう前に、ダッフルからパック入の焼酎を取り出し、マグカップに注ぐ。 浜に座り込み、あさりを 肴に焼酎を煽る。 染みる 命に染みる はまぐり並みのあさりを、香ばしい醤油の味付けで楽しむ。 見事な夕日 あさりを平らげ、浜を去る。 「さぁ寝床さがすか」 マグカップを引っ掛け、Fzは走り出す。
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