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「ぁぢっ」「直接は無理か」少し笑いながら、コッヘルをバーナーにもどし、マグカップを持ってきて熱い焼酎を注ぐ。
先割りしていた島美人は、爽やかな薫りを放つ。
夜風に吹かれながら、熱々の島美人。
「美人かぁ…」
堤防の上で、クラブのカラー(看板)を枕に、ダラリと寝そべる。
若い月が、柔らかい光をそっと下ろす。
静かな海
「しかし、とんでもねぇもん拾ったな…」
stanの事を思い出す。
そして、自分の年齢とstanの年齢を照らし合わせ。また、自分がstanの年齢だった頃の事を…
起き上がり、一口焼酎に口を付けた。
「速さだけ言やぁ、申し分ねぇよな…」
「ファイティングスピリッツもガッツもあるしな」
「でもいい感じだよ」
ニヤニヤしながら、再びコッヘルに焼酎を入れて温めだす。
また焼酎を…
何杯も何杯も…
堤防は、天然の焼酎バーになる。
何分か、何時間か寝ちまったのか…
ムクッと起き上がる
真っ暗な海辺で、時計など気にしない。
また焼酎を…
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