少女との出会い

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部屋に戻ってきて、俺はすぐに布団の上に座った。 そのとき、妙に自分の体が火照っているのを感じた。 日が沈んでも、汗ばむほど暑い、真夏だということを考えれば当たり前のことなのかもしれない。 でも、この火照りの一番の原因は、熱帯夜なんかじゃなかった。 ふと出かけたコンビニの帰りに、川原の土手で見かけた少女のせいだった。 月明かりに照らされた、少女の横顔は、幻想的ですらあった。 そして、その姿を見たとき、俺の頭の中には運命という文字が浮かんでいた。 だけど、俺は声をかけることもなく、帰って来てしまった。 なんだか、自分自身が恥ずかしかったから。 俺は、それから、布団に横になった。 「それにしても、綺麗だったな…」 俺の頭の中は、さっきの少女で一杯だった。 月明かりのせいだったのか、少し遠かったせいなのか、理由ははっきりとしないけど、少女は、今まで見てきた、どの女の人よりも、魅力てきに見えた。 「声かければよかったかな…」 俺は、一度ため息をついたあと、少女のことを考えのるのを止めた。 あれは、夢みたいなものだったんだ。 所詮俺には、絶対に手の届かない存在なんだ。 そう、自分に言い聞かせながら、また少女のことを考えている、俺が馬鹿らしかった。
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