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-カルディ砂漠-
シギンとローディンは、灼熱の太陽が容赦なく照り付ける中、たった二人だけのチームで砂漠を歩いていた。
ローディン「…暑い~!!」
シギン「ああ…全くだ。」
二人の額には、大量の汗が流れている。
ローディン「何で俺は、こんな所を歩かなければいけないんだ、シギン!?」
シギン「…将軍のせいだ。」
ローディン「そうだよな、やっぱりそうだよなぁ!?あのクソ兄貴が~!!」
ローディンは、誰もいない砂漠の中、天に向かって叫んだ。
シギン「…ローディン、ちなみに言っておくが、その言葉は今日で、もう八回目だぞ…。」
ローディン「…………。」
シギン「…………。」
とまぁ、読んでいる人には状況が全然分からないと思うので、説明しよう。
事の発端は今から三日前にさかのぼる。
バースレイ「…二人に頼みたいことがある。」
ローディン「…どうしたんだ兄貴。急に改まって?」
バースレイ「ああ実は…二人にはアークリッド帝国へで・き・る・だ・け早く行ってもらいたいのだ。」
この《出来るだけ》という単語を必要以上に強調した言い方にシギンは悪い予感を感じた。
ローディン「…また、本当に突然の任務だな~。」
シギン「…急ぐというのは、一体どれくらいで…?」
シギンは恐る恐る質問をする。
バースレイ「うむ、それは…今から二週間以内だ。」
二人「……は?」
満面の笑みで某死霊遣いのように答えた将軍様に対し、二人は呆気に取られた顔で、声を合わせて言ったのであった…
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