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翌日の雨は
より一層深く
悲しみに暮れて夜を過ごした明日菜に同調した
朝、10時の事。
俺も明日菜も喪服で春海と再会するなんて考えもしなかった。
皮肉過ぎる現実に躊躇う時間すら与えてはくれず
俺は電話を受け取った後、すぐに施設館内に入り春海を待っていた。
一通りの準備と...
上の人間とは既に話はつけてある。
寧ろ野暮な話で
春海のデスクには、ちゃんとご丁寧に遺書まで入ってやがった...。
自分にいつ何時、万が一が起こり得たなら その時には俺を...と。
俺にそんな役を買わせんなよな...
空は濁りながら
隠れた太陽が時折、雲の隙間から覗いた。
さぁ...行こうか。
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