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今日は朝から雲一つない快晴で、カラッとした暑さ。屋上の重い扉を押し開けて、眩しい陽射しを直接浴びるはめになった。高鳴る心臓を気にしながらあちらこちら見てると、翔斗がいた。
『翔斗』
『お、おうっ』
翔斗にしては乱した様子でおかしくなった。
『話って――』
あたしが言うと、翔斗は慌てたように姿勢を正して
『あ、うんそう!その……前の返事をくれないかと』
沈黙になって、風が二人の髪を揺らした。それに釣られるようにあたしの緊張も最高潮になる。
あたしが喋らなきゃいけない番だ。
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