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「シロウサギのえっち」
「ええええっちってそんなな」
「ふふ…あははははは」
慌てふためくシロウサギが可笑しくて、アタシは思い切り笑った。
「も、もう…」
ぷーっとほっぺを膨らまして、ソフトクリームを舐めるシロウサギ。
たちまち笑顔になるのが面白い。
ふと、今アタシは本当に幸せなことに気がついた。
ソフトクリームを食べるときや、お姉ちゃんや友達と話すときも楽しい。
でも、こうしてシロウサギと話しているときは、それよりもっともっと楽しい。
シロウサギは自分からはあまり話さないけど、アタシの言葉に本心から…自分が感じた通りの反応を表してくれるからかもしれない。
下手に嘘をつけないアタシと似ている部分があるのかも。
「ねえシロウサギ。」
「ん?」
また口の周りを白くしながら振り向くシロウサギ。
「あなたは今、楽しい?」
シロウサギは白ひげの口をニッコリ笑いの形にする。
「うん。マイと一緒にいると、なんだか楽しい気持ちになるんだ」
嘘のない、心からそう感じている…そんな表情。
すごく嬉しかった。
「アタシもだよ!シロウサギと一緒にいるときが、今までで一番楽しい!」
大分溶けてしまったソフトクリームを片手に、アタシとシロウサギはたくさんお話して、たくさん笑い合った。
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