8月2日

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ボクの場合は、いつも危ない目にあったときは反射的に『避けようとする』。 だから、今もそうした。 『とにかく避けないと!』 不可能なはずのそれは現実となり、ボクは丑三から5メートル程離れた場所に移動していた。 丑三は目が飛び出さんばかりの驚きを示した。 虚空をナイフで裂いた体制のまま硬直している。 ―――《刹那のネガイ》 『反射的に思った行為』を、物理法則に関係なく100%成功させる能力。 常時オートで発動するこのチカラを、光遠京にいた幼なじみはそう呼んでいた。 ただ「反射的に頭に浮かんだコト」なので、絶対に出来ないこと……例えば「空を自由に飛ぶ」など、願うことはあっても反射的に思わないことはできないが…。
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