8月3日

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「どうしたの?」 可愛らしく首を傾げる彼女。 その仕草に、なんだか顔が熱くなってくるのを感じた。 な、なんだろ? 胸がすごくドキドキする…。 し、シロウサギは女の子だよ? 誤魔化すために、アタシは廊下の奥を指差した。 「な、なんでもない。それより汗かいたでしょ?シャワー浴びない?」 そこにはトイレと小さなバスルームが一つずつ設置されている。 「使われていないのに水道は通っているみたいなの。」 「そうなんだ…あ、でもボク着替え持ってないよ?」 シロウサギは困った顔をする。 ふう…気づかれなかったみたい。 「大丈夫、あのタンスの中にアタシの着替えが何枚かあるから」 穴だらけな床の上にある、茶色いタンスを指差す。
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