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お風呂から上がったアタシ達は、お揃いの白いフリフリワンピース姿で床に座り込んでいた。
「ほ、ホントに気づいてなかったの?ボク、マイがふざけてるだけなのかと思ってた…」
少しガックリしながら呟くシロウサギ。
その美貌は、男の子だとわかった後なのに、どう見てもやっぱり女の子にしか見えなかった。
「だってワンピース着てたじゃない!あと、カワイいし!」
「後半はボクが悪いの!?」
半泣きになりながらもシロウサギは説明を始める。
「あの服は銭湯のおばあちゃんがいつもくれるんだ。最初ボロボロの服で行ったら、孫のがあるから着ていきなさいって…。ボクは男湯に入ってるのに、男の子って信じてくれないんだよ?それ以来、行く度に別の白いワンピースを嬉しそうにくれるから、着ないわけにもいかなくて…」
むむぅ…正当な理由…。
シロウサギには女装癖があるのかと思ってたけど、違うみたい。
「ね、ねえ…マイ…?」
「ん?」
おそるおそる、といった様子でシロウサギが訊ねてくる。
「ボクのコト…キライになった?」
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