8月16日

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「わぁ…冷たいね…」 足をちゃぷちゃぷさせながら楽しそうに微笑む。 その笑顔を見てると、なんだかアタシも楽しくなってきた。 「もっと真ん中まで行ってみよ!」 そう誘って、シロウサギの小さな手を握りながら、もう少し深いところまで歩いていく。 つるつるした岩に足を滑らせないように気をつけながら進むのは、なかなか大変だった。 最初は膝までしか浸かっていなかった冷たい水は、だんだん太ももの辺りまで上がってくる。 「マイ、おっきな魚がいるよ!」 麦わら帽子を押さえていた片手を離して、少し前の方にある巨大な岩を指差し、嬉しそうな声を上げるシロウサギ。 そこにはかなり大きな黒色の魚が、岩陰に佇んでいた。 「わ、大きい……」 思わず目がまん丸になる。 「アタシが晩ご飯のおかずに食べる魚よりも、ずっとずっと大きいよ…」 それよりも2、3倍はありそう。 シロウサギと一緒に食べても、余っちゃうかもしれない。 大きな魚はヒレと尻尾をひらひらさせたまま動かない。 あ、いいこと思いついた。 「ね、あの魚捕まえてみない?」 岩陰を見つめながらアタシは提案する。 「え…魚って水の中だとすごく速いんでしょ?」 「うん。だから、アタシとシロウサギで挟み撃ちにしちゃうの。」
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