8月16日

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▼ 「わ…びしょびしょ…」 シロウサギに手を引かれながら河原に上がり、アタシは自分の服を確認した。 川の水をたっぷり吸ったワンピースは肌にピッタリと張り付き、その感覚がなんだか気持ち悪い。 おまけにパンツもぐちょぐちょ。 「もー!何であそこだけあんな深いのぉ!?」 先ほど沈んだ岩の辺りに向かって、アタシは思い切り悪態を吐く。 「あそこが急に深くなってるんじゃなくて、だんだんそうなってるんだよ…。水が胸まできてたのに、マイは全然気づいてなかったし…」 むぅ…真実を指摘された。 シロウサギを見ると、彼も全身びしょ濡れだった。 沈んだアタシを心配して、助けに来てくれたらしい。 …らしい、というのは、気づくと、いつの間にか小さな手に引かれて、川の浅い場所を歩いていたからだ。 以前のテニスコートのときと同じで、何となくシロウサギのおかげだってコトは分かったけど、どうやったのか訊いても、彼は微笑むだけで教えてくれなかった。
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