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「ひかりくらい?」
聞いたことない。
腕を組んで考えてみたけど、やっぱり記憶になかった。
「簡単に言うとね…人間のパワーみたいなのを勝手に盗んで食べて、殺してしまう、悪い生き物なんだ」
女の子は少し悲しそうな顔をして説明してくれた。
「だからね、ボクは……ボク達光喰らいはこの世にいてはいけない存在なんだ」
「………ほえ?」
なんか難しくてよくわかんない。
けど、このコは寂しがりやさん…なんだ、きっと。
「ん~と…難しいお話はよくわかんないけど、アナタは誰も仲良しな人がいないんだよね?だから必要じゃないないって言ったの?」
「え…。うん、まあそう…かも」
ほら当たり!
それならするべき事は一つ。
「じゃあアタシが友達になってあげる!」
女の子は、物凄くビックリした顔になった。
「トモダチ……?」
「そ、友達。アタシがアナタの友達になれば、もうひとりぼっちじゃないし、アタシがアナタを必要とするから、いていいことになるよ!」
ふふ…どうだこのグッドアイデア!
女の子は紅い瞳を見開いて、口をポカンと開けていた。
「ボクと…友達になってくれるの?」
もちろん頷く。
「でも…でもボク、光喰らいなんだよ?」
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