‐プロローグ‐

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あの日…私は庭の祠にいた。 そこには…あるモノが奉られていた…いや、封印されていた…って言ったほうが正しいかも知れない。 何かに吸い寄せられる様に…私は祠の前まで来た。 そして…開けてしまった…。 封印を解いてしまったの…。 アイツは言った…。 『封印を解いてくれたのは…そなただな…?美麗よ。感謝するぞ。』 ソイツは嘲る様に笑って言った。 『だが…そなたは封印を解いてはいけなかったのだ。こうなってしまうからな!』 ソイツがそう言ったかと思うと空が暗くなっていた。『これだけじゃない…そなたの身もだ。』 そう言ったか言わないかのうちに、アイツは私の中に入って行った…。 『我を再び封印するを願うなら…探すが良い!そなたを照らす太陽をな!』 それからだった…。 私から人間らしい感情が消えた…。 喜怒哀楽、笑う、泣く…そういう事もなく…。 人形の様になってしまったの…。 恋、愛するという事も…。 それが私が封印を解いた罰…。
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