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………眩しい。
今の今まで騒がしかった場内は、私とリュウの登場によって、しん、と静まり返っていた。
………静かだ。
舞台の右と左から別れて登場した私達の、足音だけが体育館内にこだまして響いている。
からん、ころん。
リュウの下駄の音。
カツン、カツン。
私のブーツの音。
私達はゆっくりと張出された道を進んでいく。
同じスピード。
同じ歩幅で。
道はやがて、一つに繋がった。
かつん。
からん。
私達は、そこで出会った。
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