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「それが城崎弟にとってはいい迷惑だと言っているのです。……いい加減弟離れしなさい、辛くなるのは城崎依自身なんですよ。」
「わぁーってるよ。」
……全く、毎日毎日うるせぇんだから……
膨れてそっぽを向く。そんな俺を見て、今日司郎ははぁ、と溜め息をはいた。
べべべん……
ゆっくりと今日司郎の手が動きだし、三味線の弦を弾いた。
独特な音色が狭い空間全体に響き渡る。
「……はぁ。」
べん、
………疲れた。
「……いくら課題だからってその曲ばかり一か月もひきつづけんなよ。」
……その曲聴くの疲れた。
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