見えない会社

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「ハハハ…そんなにかたくならなくてもいいですよ。 くっ…。気楽にどうぞ!」 「何がおかしいんだよ・・ったく。いつもこれなんだから」 「ん?何か言いました?エミさん」 「別に。健太、この人は…」 「エミさん!わたくしに言わせなさい。 わたくしはここの会社の社長≪川島 竜〔カワシマ リュウ〕≫。 エミさんと一緒に暮らしてますが、ここへ来た時は遠慮なくわからない事があれば聞いてくださいね。」 「わたくし…」 健太はつぶやくとだんだん笑みがふえ、ついには声を出して笑ってしまった。 「ちょっと…健太君。どこがおかしかったんですか?」 竜が言うと、エミはため息をついた。 「はぁ…。つきあえきれん」 エミが言うと、笑っている健太を見て、エミもうっすらと笑った。 (もしかして…竜さん。健太を笑わせるために?) エミはそう思い、竜を見た。 「なんですか?エミさん・・・。あぁ、たしかまだ健太君に話す途中だったんですね。はい、話してどうぞ」 「ったく…変わってるよ。竜さんは」 そうつぶやくとエミは健太を見る。 「それでさっきの続きだけど、竜さんと私でこの会社をやっている。 2人だけど、人助けの仕事をね。 ちなみにこの会社は普通の人には見えない所なんだ。 まぁ、地図にもどこにものってない世界って感じだな」 「…え?」 「さっき学校からここまでこれたのも、私の力の“瞬間移動”のおかげだ。 だから屋上にも入れた。 この力は竜さんもできるな」 エミが言うと健太は首をかしげた。 「エミさん…もうちょっと分かるように説明しなさい。」 「だったら竜さんが言えば?」 竜はしょうがないような顔をした。
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