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竜はエミが行くところを見て笑うと歩きだそうと思ったその時、下に目をやると黒い羽が落ちている事に気付く。
「黒い羽…まさか、さっきのやつは…」
竜の顔が変わっていき、エミが行ったところを見た。
(エミ…気をつけろ。もうすぐ、あいつとの再会が来るかもしれない。俺は何がなんでもエミを守る。)
「もうそこまで来てるって事か…。」
そい言って竜は瞬間移動を使い、家に帰った。
「なぁ…」
エミが休み時間、雄太に話しかけた。
「…?」
「お前のお父さんはいくら借金あるんだ?」
「ぶっ。なんでエミが知ってんだ。」
「いいから答えろ」
雄太から笑顔が消える。
「2500万だけど、500万は返して2000万返してない。」
「なにー。2000万だと?何でそんなに借りたんだ。」
「エミ、みんなに聞こえるだろ」
雄太が周りを見て焦るとエミは深くイスに座った。
「…悪い。」
「父は最初、真面目に仕事をしていたけど、母が病気で亡くなってから仕事もしなくなって、お金ばかり使うようになった。最近では、そんな父を理解してくれる女でもできたらしいが、500万はその女が払ったんだ。」
「お父さんは女ができても仕事とかやってないのか?」
エミが聞くと雄太は頷く。
「何って親だ…」
「多分…前の父さんではなくなったから、付き合ってる女も最初だけで、あと別れるだろうけど。」
「…そう考えてもおかしくないな。」
エミがそう言い立ち上がって人目がいないところに行き屋上に行った。
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