第二章

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辺りに食べ物の香りが漂う。 即席で作られたかまどに大きな鍋が幾つか据えられ、軍服を着た数人の女達が鍋をかき混ぜている。 その前に人々が並び、次々と分けられるスープとパンを一つずつ受け取っていく。 ここはノア達がいた場所から、2km程南に下った所にある小さな集落だ。 所々崩れた民家があるものの、壊滅は免れている為、配給の場所として使われている。 近くの集落から逃れてきた被災者達も集まり、辺りは簡易のテントなどが多く建ち並ぶ。   
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