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癌と闘う、お父さんへ
お父さんが手術室に消えるその瞬間も、
目覚めて最初に会う瞬間も、
笑顔でいたかったのに。
あたしが、
泣き顔だったのは。
あたしの身体の半分が、
あなたで出来ていて、
あなたの痛みを、恐怖を、決意を感じたからなのかな。
あたしなあなたの娘なのだと、
こんなに強く感じたことはなかったよ。
長い手術だったね。
負けなかったね。
ねぇ、お父さん。
生きててくれて、ありがとう。
あなたが息をして、
心臓を動かしているだけで、
ただ、そこにいるだけで。
あたしは、例えようもないくらい、
支えられてるよ。
だから、家族で頑張ろう。
一緒に、生きよう。
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