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だが、僕はまだ生きていた。庭に寝転がっている。
どうして俺は?
疑問に思っている俺に後ろから
「ようやく目を覚ましたの?」
とみむの声がした。
振り返ってみると、確かにそこにはみむの姿があった。
「どうして……」
俺は混乱していた。
「どうしてもなにも、私が気持ち良く眠っているときに、誰かさんに落とされて起きたの。隣にはあなたが…」
「ちょっと待って」
みむの言葉をさえぎり
「眠っていた?倒れていたんじゃないの?あの煙のせいで」
とみむに言った。
「ああ、あの煙は虫かごまで届かない位置に置かれていたの」
「そうだったんだ」
俺の勘違いか。
「起きると、あなたが倒れているし、虫かごから出られているし。少し困惑したわ。でも、すぐあなたが助けてくれたんだなと思ったの。だから私はあなたを背負い外に出たってわけ」
すべて話し終わると、みむは俺の方に向き、お辞儀をしながら。
「ありがとね」
と言った。
僕は慌てて
「君だって俺達を助けてくれたじゃないか。そのお返しさ」
と照れ臭く言った。
「これはお礼よ」
と、ほっぺにキスをした。
俺は顔を真っ赤にしてうつむいた。
すると後ろから
「お熱いねお二人さん」
と、にやけながらB君が言った。
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