友達

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眩しさで目を開けると太陽がすっかり上の方までやってきていた。 やばい、もうこんな時間だ。 慌てて木に登ろうと思ったが何か忘れているような気がした。 なんだっけ? ふと、横を見るといびきをかきながら幸せそうに眠っているB君がいた。 「あ、忘れてた」 慌ててB君を起こす。 「B君もう朝だよ、起きて」 体を揺すりながらB君に言った。B君はまだ夢の中らしく 「もっと、もっとちょうだい」 などと言っていた。 「なんの夢みているのだろう?」 A君はしばらく考えた。だが、全然思いつかなかった。 いつの間にかB君が起きていて 「何してるの?早く行こうよ」 とのんきに言った。 「え?そ、そうだね」 誰のせいで遅くなったんだよ。とゆう思いは口には出さなかった。 二人とも、くもくと木を登っていった。 すると、B君が手を滑べらせ、木から落ちそうになっていた。A君は、すばやくB君の手をつかんだ。 「大丈夫か?」 必死で手を掴む俺。 「すまない」 掴んだのはいいが、俺は、もう体力の限界だった。手は痺れ今にも離してしまいそうだ。それを感じたB君は 「俺のことはいい。君一人でいくんだ。」 「何言ってんだよ。短い付き合いだろうけど、俺とお前は友達だろ」 「ありがとう」 B君はA君の優しさに涙を流した。 だが、俺も限界だ。このピンチをどうしよう?考えているうちに限界がきてしまった。 俺の支えている手が離れ、二人とも宙に投げ出された。 そのとき、何かがすごいスピードで僕とB君を捕まえた。
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