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少年の後を追い続けると、一つの家にたどり着いた。 「ただいま」 と少年が元気よく家に入っていく。 俺とB君は家の中が見通せる木に停まって様子をうかがった。 少年が嬉しそうに捕まえたみむを家族に見せた。 少年は乱暴で、虫かごをブラブラさせ、そのせいで、みむの体が虫かごに当たる。だんだん、弱まっていくみむ。 時折、悲鳴すら聞こえてくる。 苛立っていた俺は、 ミーンミーンと大きく鳴いた。 「静かに」 と、B君が俺をなだめる。 「今、僕達が見つかり捕まったら誰がみむを助けるんだ」 真剣にB君が俺に訴えかける。 「すまない」 俺は怒りを我慢して鳴くのをやめた。 「いいか?よく聞くんだ。夜みんなが寝静まった頃、虫かごを開ける。簡単だろ?」 B君が僕に言った。 「確かに。それなら確実にみむを助けだせる」 だが、ぐったりしているみむを見ると、今すぐにでも助けだしたかった。 でも、今焦ってせっかくのチャンスを棒に振るわけにはいかない。俺の気持ちを察したB君は、俺の肩に手を置き力を込め 「安心しろ。必ず成功する」 と、言った。 頼もしいB君の言葉に 「うん」 と俺はうなずいた。 俺は、こんな素晴らしい友達をもてて、すごく嬉しかった。 そして、夜が来た。
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