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また頬を朱に染めて。僕のコトを尊重して、なおかつ大きな存在であるかのように話す。
なんかこっちが無理やりに言わせてるみたいでなんか変な気分ー。
「あの、その、えーと。」
やっぱり躊躇うよね。でも、これは聞かずにはいられない質問ー。
「その、一目見た時からキミのことが網膜?に焼き付いてしまって―ずっと無意識に目で追っていた。
勇気を出して話かけた時だって、―ああ、やっぱりこの人はとても優しいのだー。と、実感したし、
―なんというかキミから溢れだす包容力にとても惹かれたんだ。」
先パイはとても真摯に、自分の想いを語ってくれてるー
なんか、口説かれてるみたいだな―
「それに、包容力と言いながらも矛盾してるかもしれないが…、…とてつもなく母性本能を刺激させられる。」
―え?ボセイホンノウってなに?
「それに加えて、男子とはまったくと言っていい程かけ離れた可憐な声ー!声優でもできるのではあるまいかッ!!!??」
だんだん先パイの声が熱っぽい感じにー
「ちょ、先パイーー」
あ、マズい。この先は言わせてはとてもいけない気がする。
「先パイ、もうわかっー」
「そしてッ!何よりもッ!」
先パイは止まらない。まさに語りだしたら止まらない。
ーもうこれ以上は僕の尊厳がダメにされちゃうから、やめてー!
「何よりもッ、その男子と言う身でありながら!並みの女子よりも遥かに、否、ものすごく可愛いその顔の造作そのスタイルその笑顔その髪の毛ー!」
あのう、それじゃあ僕はー。
「そんなまるでマンガみたいな反則キャラのキミが!大っ好きなんだ――――!!!」
―前言撤回しそうです。思ったことを正直に言われちゃうと、とっても傷付いてしまいます。―しかも大声でですよ?
しかも、まさかよりによっても―、これで通算6回目の同じ答えーなんだもん。
―脱力というイヤな涙が、僕のほっぺたをつたって行ったー
……あの、校舎中に響くような音量で連呼し続けるはやめて下さいお願いします。あの、他の生徒にすんごい迷惑ですよ?
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