君との時間

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時間がなさすぎた。来年には海外に旅行に行くからだ。しかも先輩との喧嘩で、完璧に部から孤立した俺に場所があるとは思わなかった。 だがそんなよりショックなのは今野のあの笑顔だった。いつか付き合ってから見たいと願った笑顔を見ることは出来たが、その笑顔は明らかに村松だけに向けられた笑顔だった。 結局部活をやめ、帰宅生活に振り出しになった俺に、今野の記憶と笑顔はまさに生殺しされている気分で吐き気がした。 毎日目覚めるとあの笑顔が頭に浮かぶ。それが俺に向けられてない分余計苦しいものだった。涙は出ないが何故か心が痛かった
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