解離性同一性障害。(多重人格)†第二部†

新しい人格達

【彗嘗】はＩＳＨでありながら、どこか抜けていた。

【修羅】の行動を見ていなかったり、危ないと思った時に人格を交代させなかったり…。

旦那は他に、もっと高度な人格がいると考えた。
そして【彗嘗】に他にＩＳＨがいないか調べるように言った。

【彗嘗】は宮殿の上に上がり、曇った雲を突き抜けていった。

しばらくは帰って来なかった。

しかし、しばらくして旦那の前に新しい人格が現れた。

【斬刀】(ｻﾞﾝﾄｳ)

という。年は不明だが、見た目はヒゲモジャで髪が長いおじさんだ。全てを見ていたと言うのでＩＳＨという事は分かった。

旦那は【彗嘗】は戦い専門、【斬刀】は統率と決めた。

最初、他の人格達は私を含め混乱した。いきなり統率者が変わったのだから。

しかし、【斬刀】はしっかりと挨拶をし、

「文句があるならば組み手をやろう。」

と言い、戦闘向きの人格達と組み手をしていった。

あんなに強かった【彗嘗】でさえ【斬刀】にはかなわなかった。

これで、【修羅】との戦いも少しは楽になる。

こうして、私達の間(戦闘向きの人格達)では組み手がブームとなり常に誰かが組み手をしている状態だった。