~命~ ~自殺~

1/6
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

~命~ ~自殺~

私は美香子が居てくれたから、今ここにこうして居るんだよ。 「!見つけた」 「美香子」 私が名前を呼ぶと美香子は勢い良く振り返った。 「さゆり……」 「馬鹿な事して無いで帰ろ?」 「無理なのよ!帰る場所が私には無いの…………私は家族に見捨てられたの。」 …え? 「だから、もう」 美香子は泣きながら何かを訴えようとしていた。 「有るよ。」 「えっ?」 「美香子が帰る場所が」 「…」 「私の側だよ。」 そう、美香子は私の側に居てくれたらそれだけで十分。 「………さゆり」 「だから、帰ろ?」 私は手をさしのべた。 「うん。」 そして二人で夕焼けの街へと帰って行った。 『ほらね』友情は大切なものでしょ?
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!