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鬼殺し村の隣にある下民村は……通称「臆病者達の逃げ場」 人々はそう呼んだ。
「この村には……一体何があるんだろうか……?」
「あんた祭りの参加者かい?」
拓哉が振り向くとそこには80代そこらの婆さんが立っていた。
「祭り……?」
「何も知らんのか!?
何も知らずにここに来たのか?
なら祭りが始まる前に帰った方が良い。」
「おい!祭ってなんだよ!?」
「この村にしか無い祭……わしの口からはそれ以上は言えん。
悪いことは言わん。
祭りが始まる前に帰れ。」
「意味分かんねぇ……!さっきから祭り、祭りって……一体何があるって言うんだよ!?」
「知ってどうなる?」
「俺の母さんと父さんがこの村で消えたんだ!!
この村に何か無いはずないだろ!?」
「なるほど……それでか……。
お前の両親は………死んだよ。」
「え……?」
「それが分かったら帰れ……そうすれば命を捨てずに済む。」
そう言ってその婆さんは行ってしまった。
「……………死んだ……?
俺の親が二人共……?
何で……?
何でだよ?
…………。」
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