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携帯電話のけたたましいアラーム音が、なんの前触れもなく部屋の中に響き渡る。手探りでそれを毛布の中から探し当て、電源ごと止めてしまってから、秋人はようやく目を覚ました。 適当に切りそろえた黒髪に、なんとなく気の抜けた眼差し。年齢は二十歳ほどで、顔立ちは整っている方だが、どこか愛嬌がある。
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