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「こんばんは。」
彼女はそう言った。俺は、うろたえていたが、なんとかその言葉を絞り出した。
「こ・・こんばんは。」
彼女は、微笑んでいた。うろたえている俺を見て笑ってるのかもしれない。
「着物で、寒くないですか?」
初めに見た疑問点をはっきり言ってしまった。
失敗した。最悪だ。初対面で、それは無いだろう。
「以外と寒くは無いんですよ。」
律儀にも、彼女は笑ったままそう答えてくれた。
これがきっかけで、俺達は毎日この桜の下で会うようになった。
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