出会いは風

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「どうかしましたか?」 心配そうに聞いてくる南に茜はいえと答えると、足を進めた。 茜は、黒塗り高級車に近づき、少し手前で車道を前にして止まった。 「本当に大丈夫ですか?」 南は気になったようだが、茜のためにドアを開けるため車に行く。二人の男の片方は、運転手の様でいち早く車に乗っていた。 “後、五秒待て。” またもやあの声が聞こえて、茜は辺りを見回した。すると、右から爆音が近づいてくる。 1 2 3 4 頭の中で男がカウントする。 「5!」 声と風。 そして、バイクは茜を掠め、同時に奪っていった。
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