藤森一族?

3/25
5676人が本棚に入れています
本棚に追加
/201ページ
南の話を忘れていたわけじゃない。どちらとも同じことをいって、あの両親が怪しまないはずがないのだ。 「お前はどちらが怪しいと思う?」 「お前だ」 即答した茜に苦笑いをした藤森は、自信満々に言ったもんだ。 「“俺は、常に正しい”正論だろ?」 「もう、聞かないことにする」 「そうしろ」 あきれてものがいえない。 「隣は?」 「いない。寂しいなら添い寝してやるぞ。もちろん、オプション付きで」 「……、いきさつぐらいはいつか説明しろ。今はこれで納得してやる」 「落ち着いたらな」 そう言って三日。確かに落ち着いたが……。 ここは何処だ?目の前にある豪奢すぎるほどの豪邸はなんだ?この警備員か、スワットかわからない黒服は? 大体ここは、どこなんだ?
/201ページ

最初のコメントを投稿しよう!