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「で、あんたと結婚しろってか!ふっざけんな!乙女の純血を誰がてめぇなんかに。」
そこまで言ってしまったとおもった。
「ほう?今時純血とは珍しい。」
意地悪そうな顔つきになった一真を見て“忘れろ”とあわてる。
それをみた一真は吹き出して、
「バーカ。何も、数百年前の因習に捕らわれることはねぇ。お前は吸血鬼なんざと結婚だとか、恋愛だとか考えてないんだろ?じゃあ、少しの間、俺たち藤森がお前の身辺を完璧に警護できる体制ができるまでおとなしくしてればいい。俺達にとって華は神聖なものだ。婚姻や風習に関わらず敬うものだと教えられているからな」
と言う。
変なところで優しい言葉がかかって妙に恥ずかしくなる。
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