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「それを聞いていないって言うんだ。たくっ。」
悪態を吐いた一真だった。
「吸血鬼ってみんな綺麗なのか?」
素朴な疑問だが、藤森の家族が綺麗すぎた為に聞かずにはいられなかった。
すると、一真は、微笑む。
「吸血するとき異性の血を好むからなぁ。不男に吸血されるより綺麗な男に吸血されたほうがいいだろ?好みの違いはあるが、人間の女が好みそうな男だというのは間違っていないな。なんなら、吸ってやろうか。」
昆虫の擬似などと同じなのだろうか?獲物を得やすくするために、体そのものが獲物が好む形へと変化する。自然の摂理だ。
そんなことを考えているといつの間にか、伸びてきた一真の手にびくりとする。
しまったこいつの言葉には力があるんだったと思った時には、ソファーに押し倒されていた。
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